ふうせんに想いをのせて


普段通いなれている道。

今日も普段と同じように通う。



しかし今日はちょっと違った。

いちょうの木にふうせんが。



しかもふうせんには手紙が。

開けてみると明らかに子どもが書いた字。



手紙に書いてある住所をたずねる。

そこには女の子とその母親が。



女の子は初めて見る僕の顔を見て母親の後ろに隠れてしまう。

その母親に手紙を見せる。



母親は女の子に小声でささやく。

僕にはその声は聞こえない。



女の子は照れながら僕の前に来て「ありがとう」と。

僕はその女の子が好きになったような気がした。



女の子がふうせんに想いをのせた。

それが僕に伝わった。



僕もふうせんに想いをのせた。

僕の想いを伝えるために。


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