圧縮形式・率・速度
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発案者
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説明
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LHA(LZH)形式
圧縮率:☆☆☆★★
圧縮速度:☆☆☆☆★
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吉崎 栄泰氏
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日本でポピュラーな圧縮形式で、1988年にLHAの前身LHarcを開発し、パソコン通信により広まった。1992年にLHAを開発、現在に至る。Windows上ではUNLHA32.DLLで操作が可能。(なお、メソッドはlh2〜lh7があるが、公式にはlh5のみ配布可能。形式ごとの違いはスライド辞書の確保量、動的または静的ハフマンなどの方式が異なる) アルゴリズム:スライド辞書法(LZ77法)+静的ハフマン法
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LHarc形式
圧縮率:☆☆☆★★
圧縮速度:☆☆☆☆★
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吉崎 栄泰氏
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LHAの前身であるLHarc(-lh1-メソッド)で圧縮した形式。4KBのスライド辞書メソッドと動的ハフマン法で構成。
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LArc形式
圧縮率:☆☆★★★
圧縮速度:☆☆☆★★
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奥村 晴彦氏他
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LHarcが開発される前の形式。当時はハフマン法ではなく算術圧縮法で構成されている。
ちなみに、UNLHA32.DLLの最新版(2.40以降)でも作成可能。
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ZIP(JAR)形式
圧縮率:☆☆☆★★
圧縮速度:☆☆☆☆★
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PKWARE社
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アメリカで広まった圧縮形式で、LHAとほぼ同じ圧縮率。SEA社の製品、ARCフォーマットが元。Philip W. KatzがクローンとしてPKarcを開発したが係争により破棄され、PKZIP(ZIP形式)を開発した。Windows上ではUNZIP32.DLLまたは7-Zip32.DLL※で解凍、ZIP32J.DLL+ZIP32.DLLまたは7-Zip32.DLL※で圧縮ができる。Javaで利用されてるJARはZIP形式と完全互換。
※7-Zip32.DLLにZIP形式の圧縮・解凍ルーチンが搭載
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CAB形式
圧縮率:☆☆☆☆★
圧縮速度:☆☆★★★
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Microsoft社
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Microsoftが提唱した圧縮形式で、高圧縮率。Microsoftが配布するソフトウェアやVB6.0で作成された配布ファイルはこの形式で圧縮されている。CAB32.DLLで圧縮、解凍が可能。なお、InstallShield版CABファイルはファイル構造が違うため解凍不可能。
MSZIPメソッドとLZXメソッドがあり、LZXメソッドは7段階(15〜21)の圧縮レベルがある。
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TAR形式
圧縮率:★★★★★
圧縮速度:☆☆☆☆☆
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正式にはTape Archiverと呼ばれ、UNIXやLinuxで利用されている圧縮形式。TARは基本的に圧縮機能はありませんが、現在は、compress、zlibやbzip2で圧縮を実現している。TAR32.DLLで操作が可能。なお、InstallShield版Zファイルはファイル構造が違うため解凍不可能。
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RAR形式
圧縮率:☆☆☆☆★
圧縮速度:☆☆★★★
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Eugene Roshal氏
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ヨーロッパでよく利用されている圧縮形式。圧縮率はかなり高い。UNRAR.DLLがフリーで配布されていて、UNRAR32.DLLで解凍ができる。
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ARJ形式
圧縮率:☆☆☆★★
圧縮速度:☆☆☆★★ |
arj software社
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最近はあまり見かけない圧縮形式だが、MSXなどで利用されていた(らしい)。UNARJ32J.DLLで解凍が可能。
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GZA形式
圧縮率:☆☆☆★★
圧縮速度:☆☆☆★★
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木村 利靖氏
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gzipで圧縮した書庫をLHAのように追加・削除できるようにした形式。BGA32.DLLで圧縮・解凍が可能。
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BZA形式
圧縮率:☆☆☆☆★
圧縮速度:☆☆★★★ |
木村 利靖氏 |
libbzip2で圧縮した書庫をLHAのように追加・削除できるようにした形式。BGA32.DLLで圧縮・解凍が可能。
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DeepFreezer(YZ1)形式
圧縮率:☆☆☆★★
圧縮速度:☆☆☆★★
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やまざき氏
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LHAに次ぐ純国産の圧縮形式で、独自のアルゴリズムにより、高速かつ高圧縮を目的とした形式。テキストファイルの圧縮率が高い。また、標準の暗号化に加え、デジタル署名などの公開鍵パスワードにも対応。YZ1.DLLで書庫の操作ができます。アルゴリズムは独自の形式とHuffmanを組み合わせている。また、HuffmanをRangeCodeに入れ替えたYZ2を開発中。
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Belon形式
圧縮率:☆☆★★★
圧縮速度:☆☆☆☆☆
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N.I氏
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これも純国産の圧縮形式で、圧縮率より高速処理を重視した形式。BMPなどの非圧縮のバイナリファイル向き。アーカイブ機能はない。UNBEL32.DLLで書庫の解凍ができます。公式には16MB未満のファイルを推奨しているようですが、それ以下でも圧縮ができないことがあるので圧縮には1MB未満のファイルが望ましい。
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sit形式
圧縮率:[未調査]
圧縮速度:[未調査]
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Aladdin Systems社
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Macintoshで利用されている圧縮形式。Aladdin Expanderで解凍可能。
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rpmパッケージ
圧縮率:☆☆☆★★
圧縮速度:☆☆☆★★
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Redhat社
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Redhat系 Linux(Redhat,Turbo,LASER5,Vineなど)のインストーラパッケージ。「Leading+署名+ヘッダ情報+.cpio.gz」なので実際に圧縮されているようだ。TAR32.DLL Ver 2.10以降で解凍できるようになりました。
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MS Compress
圧縮率:☆★★★★
圧縮速度:☆☆☆★★ |
Microsoft社
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Cab形式が開発されるまで、Microsoft社はこの形式で配布していた。TARで使われるCompressとは別物だと思われる。COMPRESS.EXE(MS-DOS)で圧縮、EXPAND.EXE(MS-DOS)、LZEXPAND.DLL(16bit)、LZ32.DLL(32bit)で復元ができます。(Windows 3.1やMS-DOS(初期)やVB4.0/5.0のパッケージはこの形式で作成されている)
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AIZ形式
圧縮率:[未調査]
圧縮速度:[未調査] |
エー・アイ・ソフト社
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エー・アイ・ソフト社のアーカイバ、ファイルコンパクトで作成できる形式。(ファイルコンパクトを使ってないので詳細は不明です)
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GCA形式
圧縮率:☆☆☆☆☆
圧縮速度:☆☆★★★
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鶴田 真一氏
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「G Compression Archiver」が正式名称。かなりの高圧縮率を誇る形式。暗号化に特定のファイルを利用する「キーファイル」は、実行ファイルなどのアップデートや特定間のデータのやり取りなどに効果がある。
圧縮メソッドはBlockSortingとRLE、RangeEncoderを利用。UNGCA32.DLLで解凍が可能。
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DGCA形式
圧縮率:☆☆☆☆☆
圧縮速度:☆☆★★★
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鶴田 真一氏
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GCA形式の改良版で、正式には「Digital G Codec Archiver」。GCA形式に比べても圧縮レベルとセキュリティが向上されている。GCA形式と同様にキーファイルでの暗号化が可能。
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KAF形式
圧縮率:☆☆☆☆★
圧縮速度:☆★★★★
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K-Shinya氏
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低速だか、高圧縮率を誇る形式。基本形式はKAF1(連立圧縮),KAF2(ヘッダ圧縮),KAF3(ソリッド圧縮:開発中)の3種類。圧縮するファイル形式によりTYPE1〜TYPE5の圧縮が選択可能。アルゴリズムなどは不明。
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RK形式
圧縮率:☆☆☆☆☆
圧縮速度:☆☆★★★
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Malcolm Taylor氏
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世界中に存在するアーカイバの中で最高の圧縮率を誇る形式。日本製のソフトではZELDAで操作が可能。(外部アプリから利用)
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ACE形式
圧縮率:☆☆★★★
圧縮速度:☆☆☆☆★
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Marcel Lemke氏
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高圧縮の書庫形式。圧縮自体はLZ77+Huffmanのようだ。以前はUNACE.DLLが配布されていたが、WinACEのバージョンアップに伴い、UNACEV2.DLLが配布されるようになった。
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UPX形式
圧縮率:☆☆☆☆★
圧縮速度:☆☆☆☆★
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M. Oberhumer氏 L. Molnar氏
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実行ファイルを実行すると同時に解凍する形式の1つ。多くの実行ファイルに対応し、圧縮率も良い。しかもソースはGPLで配布している。
また、圧縮レベルが一定以上の場合は不可逆圧縮を行うため、自己CRCチェックを行う実行ファイルには注意が必要。
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7ZIP形式
圧縮率:☆☆☆☆☆
圧縮速度:☆☆★★★
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Igor Pavlov氏
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高圧縮率を誇る形式。圧縮にはBZIP2、LZMA、PPMDなど多彩なアルゴリズムを組み合わせることが可能。また、通常のZIP書庫の操作もできる。7-ZIP32.dllで操作が可能。
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IMP形式
圧縮率:☆☆☆★★
圧縮速度:☆☆☆★★
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Technelysium Pty Ltd.
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WinImpで作成できる形式。LZ77+Burrows-Wheeler Transformで構成。UNIMP32.DLLで解凍可能。
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